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中野由紀子「昔の日記、通勤と散歩」レポート

『ぼんやりしている時、自分は今どこに立っているのかな、そんな感覚になる時があります。その感覚が好きで、それを味わえるような空間をつくりたいなと思いました。
以前より夢で見た風景などを題材にしてきましたが、今回はどちらかというと自分が意識的に動いている(と思っている)時を描いています。通勤電車の窓の外を流れる風景や、散歩中に見つけた植物たち、昔の自分の文章を読んだ時の記憶の蘇り方。
それらは現実ではありますが、本当にそうかな、と思えるような瞬間があります。その感覚を大事にして絵を描いています。』 中野由紀子

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DMにもなっているこの作品たちは、黒い紙やトレーシングペーパーなどに描いたドローイングを切り抜いたものです。モチーフは通勤や散歩の途中で見かけるような、というか、見過ごすようなものばかり。玄関先にある多肉植物や観葉植物、干されている布団、ゴミ置場、ガードレール、植物のない植木鉢。

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そういえば、中野さんの展示の一つ前、並木夏海さんの展示「こなたかなたでは、並木さんも身の回りにあるものを作品のモチーフにされていました。しかしモチーフは同じでも、線も色もまったく異なり、はっきりとした世界観の違いが、観る側としてはとても面白い。

中野さんは浮遊感のある歪みのある線で、少ない色味をドラマチックに使用している印象です。
絶妙なバランスで描かれた景色は、まるで白昼夢を見ているような不思議な感覚を呼び起こします。

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もともとは油絵の作品を描くことが多く、ドローイングを今回のような形の作品にしたのははじめてとのこ。
油絵は盛りが少なく書き込みもシンプル。トーンも抑え気味であっさりとしています。しかしだからこそ、唐突に現れる鮮烈な赤系の色にハッとして、この色の先になにがあるのだろうかと想像を掻き立てられます。

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展示はいよいよ残りわずかとなりました。若手の作家ということで、作品は購入のしやすい価格帯となっています。今後の活躍がとても楽しみな方です。「作品を買う」そして「自宅に飾る」という楽しみを経験をしてみるのはいかがでしょう。


中野由紀子 「昔の日記、通勤と散歩」
2017年4月14日[金] - 5月1日[月]
OPEN 12:00 - 19:00 (CLOSE:火・水・木曜日)




スタッフ:飯塚