circle gallery & books

OPEN 12:00 – 19:00
CLOSE tue, wed, thu
tel/fax. 042 505 8019
mail. shop@circle-d.me

facebook
Twitter
-
Produced by circle-d

常田泰由 collage / woodblock print レポート

toki6.jpg

常田さんは木版画作品とコラージュ作品を制作しています。
木版画といっても彫刻刀で版木を彫り、白黒で刷り上げるような版画とはまた違った技法の版画。
使用するのは型紙と何も彫っていない版木。
版木にローラーで油性のインクをのせ、その上に型紙を置き、刷紙を置いてローラーに通します。
版木にのせたインクが刷紙に着き、型紙を置いた部分だけ抜けて「かたち」が現れます。


toki7.jpg

彫る木版画とはまた違う、シャープな輪郭や、版木の木目を写しとったインクのテクスチャ、型紙でマスキングされて残った紙の地の白によって浮かび上がる「かたち」の存在感。
一版、二版と違う形の型紙や色を重ねていくことで、微妙な色の重なりや木目の見え方が変化し、版画ならではの奥行きが出てきます。

toki4.jpg

コラージュ作品は、彩色した紙を無造作に切り抜き、紙の上に貼付けていきます。
無造作な偶然から生まれる「かたち」を、紙の上で一枚の「絵」へと仕上げていく。
無作為に配置されているようでも、ひとつでもパーツが欠けたりすれば、それはたちまち「絵」ではなくなってしまう。
絶妙なバランスで「絵」となっています。

toki5.jpg

木版画に使用する様々なかたちの型紙にも似て、木版画とコラージュとは兄弟のような作品です。

常田さんの作品は、強く主張してくるようなことのない、柔らかな印象を受けます。
しかし決して目立たないとか地味とかいうことはなく、むしろカラフルでポップな色使い。
部屋に飾ったとき、しっくりと馴染んで、空間を明るくしてくれるような作品です。
パネルもとても飾りやすくできていて、お買い求めやすい作品も多いので、はじめての作品購入にもおすすめします。


2月20日には「水彩モノタイプを制作してみよう」というワークショップを開催しました。

toki11.jpg

みんなで常田先生に教えてもらいます。(奥が常田先生)
水彩モノタイプとは、版に水彩絵の具で直接描画したものを、プレス機に通して転写する技法。
彫って刷る版画より手軽で、そのまま紙に描いたものとは一味違う効果が楽しめます。
ただし版が使えるのは一度きりで、一枚の作品しか作れません。
そのため「1つの」という意味の「モノ」とつくのです。
"こうしないとダメ"という決まりがないので、お子さんや絵が苦手という方でも楽しめる技法です。

toki13.jpg

常田先生のお手本です。
水彩絵の具を水で溶き、さらさらりと筆を走らせます。
透明な塩ビ版なので、下に写真や絵を置いてトレースすることもできます。

toki12.jpg

扇風機で乾かします。
本当は自然乾燥の方が表情が出ておもしろいそうです。
参加者のみなさんの作品もどんどん乾かします。

toki9.jpg

版を置いて、刷紙を置いて、プレス機に通します。
刷紙は水で湿らせておきます。
それにより、版の上の水彩絵の具を刷紙が吸い取り、絵が移ります。

toki14.jpg

できました。
版に描いた時より明るめになって刷り上がります。
水彩絵の具のにじみやムラが表情となって、想像とは違った仕上がりになるのがおもしろい。

toki2.jpg

ひとり3枚ずつ作品を制作しました。
ぐるぐるとハンドルを回し...

toki10.jpg

刷紙をめくる時がワクワクします。
一度刷ったあと、また違う絵の版を重ねて刷ることもできます。
絵の描けない私でも、色の組み合わせや模様みたいなものを描いてプレス機に通すと、なんだかそれっぽいものができてとても楽しかったです。

常田さんはこのワークショップをいろいろな場所で行っていて、中学校との企画で中学生とされたり、小さなお子さんたちとされたりもしています。
きっとこのワークショップに参加した子供たちは、絵を描くことを前よりも好きになったんじゃないかなと思います。


常田泰由
collage / woodblock print

2016年2月12日(金)-2月29日(月)
OPEN 12:00 - 19:00 (火/水/木曜定休)