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森田千晶 -papier objects- レポート


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埼玉県坂戸市に自宅兼工房を構える森田千晶さん。
透かし模様の美しい「レース和紙」を中心に制作されていますが、今回の展示は2015年より取り組んでいる張り子の立体作品メインの展示となっています。

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壁に貼られた石とビン。
重力がおかしくなったかのような不思議な光景です。

石もビンも、本物から形をとって作られています。
たとえば石ならば、本物の石に紙を貼付けていき、ある程度の厚みになったら一部を切り開き中の石を取り出し、表面をやすりで削り、形を整えます。
そして森田さんの和紙を幾重にも貼り重ねていきます。
中空なので見た目よりとても軽くて、これもまた不思議な感覚。

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まるで本物の石のよう。
触れてみると和紙のざらりとした質感と温かみが心地よいのです。

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パネル張りの作品も。
和紙やレース和紙、古い本のページの一部などが貼り重ねられ、そしてやすりで削られています。
作り上げた作品をやすりをかけて破壊するという行為。
「レース和紙」のような繊細で女性的なイメージの強かった森田さんの作品とはまた違った、力強い迫力のある美しさです。

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今年の2月に開催された熊谷幸治さんとの展示「土 / 紙」にて制作された、土を使った作品も展示されています。

森田さんは和紙の原料となる楮(こうぞ)を育て、刈り取り、蒸し、皮を剥ぎ、煮て、ゴミや節をひとつひとつ手作業で取り、叩いて漉くところまでご自身でされています。
ゴミや節をひとつひとつ取る作業は、塩素漂白してしまえば省けるそうですが、漂白してしまうと経年による変色やシミなどが生じやすくなるそうです。

そんな手間とこだわりのつまった森田さんの作品は、しかしとても軽やかであたたかいのです。

和紙は昔から農家の冬の仕事として多くの地域で作られており、土地によってそれぞれに適した特性、さまざまな製法があるそうです。
森田さんはいつか各地の産地を巡り歩き、その土地の紙漉きを体験しながら旅をしたいとおっしゃっていました。

森田さんの和紙がこの先もまた表情が変わっていくのかと思うと、とても楽しみです。


森田千晶 -papier objects-

2015.4.10.fri - 4.27.mon
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